書評2 地球幼年期の終わり


*


*
もじ文字 有意義な労働 健康と衛生 執筆への道標 そもそも学 更新情報

SF | 書評 | 歴史 | エピソード | 挿話 | SFを超えた科学

脳 Life

* *
*
SF THINK

書評2 地球幼年期の終わり


悪魔の姿をした主上。
けれど
決して悪意があった訳では有りません。
人類の方で勝手に
自分達の滅びの原因を
悪魔の姿として
捉えていたと言うことでした。

未来方向への記憶
という説明をしていますが。
しかし
悪意では無いかも知れませんが
根本的に滅びではあります。
三つの意味で。

一つは
旧人類(親達)が
もう「ご用済」だということにあります。
もう、何にもしなくていいからね。
ご苦労さん、ご苦労さん。
定年退職みたいなもんです。
それも前もって聞かされていない……。

二つ目は親達にとって
テイクオフした子供達は
絶対に理解不可能という
断絶のイメージです。

三つ目は破壊のイメージです。
子供達は旅立つときに
地球とその上に住んでいる親達を
破壊して行きます。
いくら痛くないといわれてもねえ?

さて、追加で四つ目があります。
刈り取りのイメージです。
人類は誰かによって
何のためかは知らされないまま
苗床に蒔かれて田植えされ
稲穂になると
刈り入れられる存在なのです。

この場合
進化も絡んでいますから
人間だけではなく
他の動植物も同じ立場です。
自己主張は無視されます。
だから
この小説を読んだとき私は
暗い気持ちになったのです。

暗い気持ち……。
何故ならば
科学技術の進歩が
そこで人類の手から
取り上げられてしまったからです。
遠く古代ギリシャの
自然哲学のターレスに
端を発する西洋近代科学技術が
あっさり没収されてしまうからです。

さしづめ工事現場の
足場部材のパイプや
バターの様に帰納
演繹、弁証などのツールを使い
コツコツ築き上げて
人類を高みに導くメヤスともなっていた
「近代科学技術」
というあの「塔」は
もう決して
自分達の物ではありませんでした。

その塔の尖端が指し示す方向は
自分達の「目的地」であることも
辞めておりました。

ちょうど現実世界の方も
公害、エネルギー問題など
「オオキイ事はイイコトダ」とばかり
後ろを見ずにやって来た
科学技術一辺倒の
巨大プロジェクトに対する反省が
起こり始める時期に
一致してもいました。

「スモール イズ ビューティフル」
に象徴される動きでした。
だから
余計、身につまされたのです。


SF THINK 提供著者:由宇 幸輔
利用小説サイト
クリエイターマイページ
著者様には許可を得て、当サイトに紹介しております。


    ■SF THINK
    *
    前へ戻る
    次へ進む





小説宣伝・小説感想フリー掲示板 大画面表示  



そもそも 知恵とは



     




*その他コンテンツ











プロフィール&創作作品
もじ文字
サイトマップ
もじ文字 更新情報



健康と衛生
そもそも学
執筆への道標
有意義な労働



With the exception of the work that has been provided with the consent,
all of the copyright is owned by the administrator of もじ文字 _since2013_
同意を得て提供されている作品や紹介されている不特定多数の作品を除いて
当サイトに掲載されている著作権の全てをもじ文字の運営者が所有しています。